見出しの体系

裸見出し、影付き見出し、袋字…そして加工文字。
この4系統の見出しをしっかり押さえておきましょう。
裸見出しか、裸見出しでない装飾見出しかに、まず2分。

朝毎読など、事件・事実の報道を主とする一般新聞では、
装飾見出しの使用を制限しています。
飾るほどに「事実性」から遠ざかり、「嘘っぽい」紙面になるからです。
ニュースの見出しに影付き見出しは使いません。
袋字も二重袋字までです。
黒字、白抜き(黒バック白字)で、事実性をアピールするのです。

色も同様の扱いで、ほとんどの一般紙は、見出しに色をつけることを禁止しています。
色を全面的に解禁しているのは、スポーツ紙、タブロイド紙、業界新聞、ごくまれに地方新聞…。

見出しの形・体系表
■裸見出し
黒字(黒抜き文字)、ほりあげ

*新聞制作現場では「ほりあげ」と呼ぶこともある。
*平体、長体、斜体、平斜体、長斜体の5種類の「字体」への変形加工が基本。
⇒「字体の基本とフォント」
⇒Illustratorの「ワープ文字」
白字(白抜き文字)


*当然、バックに「明度」の低い黒または色をつける。
アミ文字


グレースケール文字。「濃いアミ」「薄いアミ」のほか、パーセンテージで明度を調節できる。
装飾文字
*裸文字以外は、すべて装飾文字と言える。なんらかの「飾り」がある文字群である。
■袋字/袋文字/アウトライン文字/縁取り文字

黒縁

白縁




二重袋字
一般紙ニュース面の見出しに許されるのは、以上までです。以下になると、禁止する新聞社がほとんどです。
*このほかに、後掲のテキスチャー文字に分類される「地紋字見出し」は、一般新聞が固有に使用する見出しで、活版時代の呼称「凸版見出し」という言い方が、今でも、新聞制作・整理の現場に生きています。
*「地紋字」は、地紋とともに、近年使わない新聞社がほとんどです。
三重袋字



■影付き見出し/シャドー
スライド・シャドー


ブレンド・シャドー


ドロップ・シャドー

ステンシル

■リフレクト文字
キス・シャドー
 
 
水面文字
■加工文字系
*BODYを加工した文字の1群。
グラデーション文字
変則アミ
■効果文字/フィルター文字
*IllustratorやPhotoshopには、高度でデリケートな質感のあるテクスチャー文字そのものを作成できる機能がたくさんある。
*レンガ、大理石、水、エンボス、爆発……
■写真文字
■地紋文字
⇒新聞地紋
■テキスチャー文字
文字のBODYにあらゆる素材を入れ込むことができる。*ここでは、バックパタン、バックスクリーン、レンガのテクスチャーなどの模様や生地などを入れ込んだ文字。
*テクスチャーは、簡単に作れるが、フリーウェア、シェアウェア素材がインターネットや店頭に、出回っている。
*テクスチャー文字の中に入れ込む「切り抜き文字」は、Illustratorにテクスチャーを配置し、クリッピングパスで簡単に作れる。
⇒テクスチャー文字サンプル
3D文字
ロゴタイプ
*実際には、以上の技を単独に使うほか、組み合わせて使うことによって、メディア・シークエンスに応じた作り方が求められます。